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 1月21日は福岡市西区の能古島へ・・・小戸のヨットハーバー近くの渡船場に車を置いて、10分間の船旅。小倉のギャラリー雛蔵オーナーの雛子氏が同行してくださった。
 福岡タワーやドームをいつもと反対側から眺めながら、鈍い色した冬の海を能古へ。実はここに来たのはかれこれ18年前?まだ大学生の時だったと思う。港に着くと今回のプロデューサーTimさんが出迎えてくださった。
 会場はレストラン「オーシャンズ・キッチン」・・・港近くの素晴らしいロケーション、海の青と白を基調としたお店は広くて格好いい。トランペッターNickさんとは2度目のセッション、夜になると50名を超える満員の聴衆の中、お互い生音でシンプルなアンサンブルを楽しんだ。日本滞在最終日の演奏、きっとNickさんの思い出に残る一日になるに違いない。
 島の方や僕らと同じように海を渡って聴きに来ていただいた皆さんとお別れを告げて、Nickや雛子氏など、島に居残り組みの面々でTimさんご夫妻の家へ・・・。波打ち際にたたずむお宅は、ふたりのお人柄かとても居心地がよくて、波の音をBGMにお酒と会話が進んだ。
 翌日はご夫妻の車を拝借して約2時間、島を散策。島の先端に位置するアイランドパークは今は最も花の少ない時ということでスイセンの花が寒そうに咲いていた(写真)。約18年前、満開のコスモスを眺めた日がなつかしい・・・ん~誰と?とは詮索しないように!?あっという間の18年、あの僕がまさかピアニストとしてこの島を訪れようとは・・・。
 写真家で、野の花を撮ることをライフワークにされている雛子氏は、島の狭い道を慣れない車で不安げに運転している僕とは対照的に、まだ来ぬ春の様子が手に取るようにわかるらしく「この道は4月にまた通りたいねー」などと歓声を上げている・・・。この島にゆかりの深い作家、檀一雄さんの文学碑を訪れたり、道ばたで万葉の昔?の防人の説明文を読んだりしながら、のんびりと島を一周、すっきりしない曇天がまたどこといって当ての無い散策にはぴったりで、しばし日常を忘れさせてくれた・・・
 ・・・以上、旅行作家気分で書いてみました。そういえばそんなことを夢見た日もあったかなあー。皆さんお世話になりました。